■印刀の持ち方
単鉤法
鉛筆を持つように人差指1本をかける持ち方
双鉤法
5本の指で軸をにぎる持ち方
■線の刻り方
白文
線の右側面を刻ります。
刃を石にあて、手前に印刀を引きます。
次に印材を回して、起筆の部分を手前に持ち替えて、線の左側面を刻っていきます。
刃を石にあてそのまま印刀を押し進めれば、1本の白い線が出来上がります。
朱文
線の左側面を刻ります。
刃を石にあて、手前に印刀を引きます。
次に印材を回して、起筆の部分を手前に持ち替えて、線の右側面を刻っていきます。
刃を石にあてそのまま印刀を押し進めれば、1本の立体的な線が出来上がります。
■運刀の注意
・刻線の味わいは、印材の性質・印刀の性能・運刀の方法などの要素に左右されます。
刀法は色々組み合わせながら、刻りすすめてください。
印材の性質(粘り・硬さ)をよくつかんで運刀してください。
・印泥を使って押してみると、思いのほか刻線からはみ出します。
よって、白文は布字よりも太めに、朱文は細めに刻るのがよいでしょう。
■補刀と撃辺
刻り忘れがないか確認したら、ブラシで石粉をはらい、印面に水を垂らして、布字したとき
の朱墨や墨の汚れを拭います。
印泥をつける際は、印面をあらかじめこねて山状にした印泥にたたくようにつけます。
その際、ついた印泥がムラにならないよう注意しましょう。
印箋に石をあてます。
均等に力を加えて押さえつけ、押した状態で印矩を石にそえます。
印矩を動かさないように、印を引き上げます。
印箋を確認して、印影がキレイならOK。
もし不満な出来なら、補刀します。この際、補刀する位置に墨を塗り、分かりやすくしておきます。
縁の線などに少し切り込んだり、印刀の頭でたたいたりして古さの演出を加えることがあります。
これを撃辺と言います。
■側款
刻りあがった印には側面に署名します。
初心者の方は印の左側面に署名と生年月日を刻ってみてください。
側款hは切刀法(傾けて石に食い込ませた印刀を垂直に起こすことによって押し切る方法)で、
突き刀もまじえながら刻ります。