握刀法 | 刀の持ち方。握って持つ |
安陽発掘報告 | 河南省安陽の殷代遺跡の発掘報告書 |
絲印 いといん | 足利時代に中国から輸入された生絲の包紙に斤量の証明として使われた鋳銅の印。文字は解読できない模様風。印面とチュウが面白いということで、昔からコレクションして楽しむ人が多い。 |
印影 | 印を紙などに押したもの |
印学 | 篆刻研究の基礎的学問 |
印学管見 | 古今の印制、印刻法、鑑賞などに関する小論、随筆などを収録 |
印稿 | 印面に布字する前につくる草稿 |
印材 | 印に使う材料 |
印史 | 印の歴史のこと |
殷璽 いんじ | 殷代の古印 |
印箋 | 彫った作品を捺印するための用紙です。 白くてキメの細かいものを選んでください。 |
引首印 | 作品の右肩に捺すことからこのように呼ばれています。 多くは長方形、長楕円形の印面で、宋代以降から使われました。 印文は上品で優美なおもむきのある句などを選んで刻ります。 (朱文・白文いずれでも可) |
印矩 | 印を押すときに、位置を決めるために使う定規です。 L字型・T字型があります。 |
印泥 | 基本的な原材料は、 高級な印泥ほど腐りやすいので、付属のヘラで混ぜる。 中国製のものが良いとされており、光明・美麗が一般的。 |
印刀 | 印を刻するための小刀 |
印材 | 印材の中で最もポピュラーな青田石・寿山石・巴林石のほか、高価な田黄・鶏血など多種多様です。 数えるときは、1個を1顆(か)や1方などとします。鈕(ちゅう)つきの印材は、1鈕などと数えます。 印材を選ぶ際は、質にムラがなく、透明度があるもの、印面にヒビが入っていないものを選ぶとよいです。 |
印褥台 | 印を押すときの台 |
印章集説 | 1596年 殷から明までの各時代の印制を解説し、印材・篆刻法などを記した概要書 |
殷商貞ト文字考 | 1巻4篇 1910年 羅振玉撰 第二篇に古文の構造、性格を解説 第4篇に古書契の形状殷文の文例や古器文字を解説しています。 |
印章要論 | 1巻 清・朱簡(中国明朝末期の篆刻家) 漢印の印譜 |
印人伝 | 3巻 清・周亮工(明末清初の中国の文人。蔵書家としても知られる) 篆刻家の伝記 「頼古堂印譜」1000方以上の印を収録 周氏の印人伝を参考に汪啓淑は1789年「続印人伝」を著す。 この書は「飛鴻堂印譜」ともいう。 |
陰文 | 篆刻などで文字の部分が凹入したもの 白文ともいう |
印文学 | 前田黙鳳 印人のためにつくった字書 現在では利用されることはほとんどない |
撃辺 | 文字を刻した後に周囲を印刀の頭でたたくことでやわらかい雰囲気を出す |
印文 | 印章に刻された文字 漢以前の印文は朱文が多く、漢は白文が多い。 唐は朱文が多く、宋以降は朱文白文さまざま |
回文 | 印章の文字の配置法 人名を刻す印で、構造上重複を避けるために文字を上から下に配置するのではなく、右上からはじめて左まわりに文字を配置すること |
官印 | 皇帝をはじめ官吏軍人の公用の印 |
漢魏六朝官印考 | 1966 太田孝太郎 中国と日本にある116種の古印譜から中国の官印を集録・解説 |
押脚印 | 書画の下方に押す遊印の一種 |
学古篇 がっこへん | 1巻 元・吾丘衍の著作 篆刻印章について書かれている |
鑑蔵印 | 書画に押す美術品を鑑定した人の印 唐時代からはじまった習慣 |
関防 | 長方形の印で明時代の初期から使われ始め、もともとは官の文書に押す割印 形が似ているため書画の幅の上隅に押す印を関防というが、本来は印首印と呼ぶ |
吉語印 | 吉祥語を刻った印 |
亀鈕 きちゅう | 印のつまみを亀のカタチにしたもの |
亀版 きばん | 古く亀トに用いた亀の甲 殷時代のト占に用いた亀版には文字を刻したものが多く、中国古代文字研究の重要資料 |
九畳篆 きゅうじょうてん | 明時代以降の官印に用いられた 小篆ないしは印篆の画を長く伸ばし、幾重にもぐねぐねと曲げて装飾性を高めた書体 |
玉印 | 玉質の印のこと |
金印 | 金質の印のこと |
銀印 | 銀質の印のこと |
金石学 | 金石文を研究する学問 中国において古代の金属器・石刻の上に刻まれた銘文や画像を研究する。 研究対象は、先秦の鐘・鼎・彝器、秦の始皇帝が中国各地に建てた石刻、漢代の画像石、以降の時代の墓碑・墓誌銘、神道碑・記事碑、石経、銅鏡や古銭など |
皇朝印史 | 日本の印の歴史 郡司楳所著 日本古来の官私印の解説や印影が掲載されている |
古今印史 | 1巻 明・徐官 璽・印・章・古文古意の解説 撰篆書史のあらまし、刻字印制が記されている |
古今印則 | 明・程遠彦撰 上巻は秦漢印 下巻は明人作印 |
古代銘刻彙考 | 3冊 郭沫若著 古代の金石文、殷虚文字などの銘文について実証的に説明した書 |
古籕彙編 | 古籕文字書 14巻 1934年 徐文鏡撰 本編は「鏡鼎字源」「説文古籕補」「説文古籕補補」「金文編」「古璽文字徴」「殷虚文字類編」から古籕をピックアップ 古籕約32000文字 |
古銅印譜挙隅 | 10巻 太田孝太郎 1934年 明清民国三代に収録された印譜類105本の解説をしたもの |
五面印 | 五面に文字を刻り、上部にチュウをつけた印で多目的に活用できる 印文は姓名・表字・印信・臣印・白記など |
璽 じ | 印のこと 秦の始皇帝の時からは特に天子の印にいう |
十鐘山房印挙 | 清・陳介棋 1873年 陳氏所蔵印を30篇に掲載、さらに48に分類 |
十体字範 | 書体の字書 高田忠周著 古文・大篆・小篆・古隷・八分・楷書・行書・破体・章草・今章の十体 |
子母印 | 子印が母印の中に抱き込まれて一体になった印 |
集古印譜 | 明・甘暘 5巻 1575年 印影・釈文 |
集古印譜 | 馮一■ 2巻 1714年 |
集古印譜 | 清・瞿鏞 1858年 |
集古印譜 | 太田孝太郎 10冊 続2冊 |
収蔵(鑑賞)印 | 自分の所蔵する書籍、書画、法帖に捺します。 印文は姓名・雅号・堂号など |
朱白文相間印 | 一印の中に朱文・白文が相対するもの |
朱文 | 文字と輪郭を残し、他を削りとった印。印肉をつけて捺すと、文字と輪郭が朱く残るので朱文という。 |
将軍印 | 将軍の印章。漢から南北朝まで ほとんどが5字印で、末行に「章」を用いる |
肖生印 | 鳥獣人物などを印に刻った印 ほとんどが漢代のもの |
隋唐以来官印集存 | 羅振玉 所収印288方 隋唐から明に至る官印 |
正入刀法 | 印刀を垂直に立てて刻する 細い白文を刻するのに適している |
斉魯封泥集存 | 清・羅振玉 1913年 漢代官私印封泥約450を拓影 |
姓名印 | 姓名を表示した印 |
西冷印社 | 書画篆刻の普及を目的に浙江省杭州に創建 初代社長は呉昌碩 印譜書画冊など多数の刊行物あり |
西冷八家 | 浙派の印人である丁敬・黄易・蔣仁・奚岡の西冷四家と陳鴻寿,銭松,陳予鐘,趙之琛の8人を指す。当時の代表的文人 |
石鼓文 | 石鼓とは石を鼓形につくり、これに文字を刻したもの 唐初期に今の陝西省鳳翔県で出土した10基の花崗岩の石碑、またはそれに刻まれた文字 諸説あるが、中国の刻石文としては最古 専門家としては呉昌碩が最も著名で、関連著書も多数 |
証古金石集 | 小山田靖斎著 1巻 日本金石文の研究書 |
宣和印譜 | 撰者不明 宋代官撰の印 |
鐘鼎文 | 中国古代の銅器の銘文 金文・吉金文ともいう 銅器の銘は器面に鋳造したものと、刀を使って刻みつけたものの2種ある |
側款 | 印に刻りつける落款 |
陶斎吉金録 | 8巻 清・端方 1908年 殷周秦漢古銅器の全形と金文を掲載 |
匋斎蔵印 | 端方 4集 1,2,4集は約1800劉鶚旧蔵印。官印、私印などに分類 |
大篆 | 金文から派生した複雑な書体 周の宣王のころ、史籀のつくったとされる |
単鉤法 | 刀の持ち方。親指と人差指で持つ |
単入刀法 | 点画の片側を刀が進み、反対側は刀の勢いによって自然の欠けが出来、味わいの深い線質となる 側款・太い白文の印を刻するときに効果的 |
鈕 チュウ | 印章のつまみ 瓦鈕、亀鈕、鳥鈕などがある |
朝陽閣字鑑 | 36巻 高田竹山著 篆書の字書 |
鉄筆 | 篆刻に使う印刀のこと |
篆刻 | 書画に使う印章に篆書を刻すること 刻する人を篆刻家という |
傳國璽 でんこくじ | 秦・漢以来、帝位の象徴として代々伝承された印 |
篆刻十三略 | 1巻 清・袁三俊 篆刻の仕方などを解説した書 |
篆刻鍼度 | 8巻 清・陳克恕 篆刻全般の解説書 |
篆書 | 漢字の書体の一種。古代文字の書体で大篆・小篆の2種類 |
篆隷考異 | 8巻 清・周靖 篆書・隷書の字書 |
篆隷萬象名義 | 30巻 空海 日本最古の画引字書 |
銅印 | 青銅で鋳造され刻した印。秦漢の印は大部分が銅印 |
布字 | 印面への字入れ |
那移法 | 等分一杯に文字を配するのではなく、アンバランスにしながらも、全体のバランスをはかる。文字として自然の趣きを失わないようにする。 =那譲法 |
肉池 | 印肉の容器 |
日本印人伝 | 1巻 中井敬所著 1915年 江戸時代の篆刻家151人の経歴を記したもの |
日本金石志 | 傅雲竜著 日本の金石を扱ったもの |
日本蔵書印考 | 小野則秋著 1943年 |
白文 | 文字の部分を彫り込み、他を残した印。 印肉をつけて捺すと、文字が白く残るので白文と呼ぶ。 |
双鉤法 | 刀の持ち方。親指と人差指、中指で持つ |
飛鴻堂印譜 | 8巻 清・汪啓淑 印人約128家の刻印を収録 康熙、乾隆間の印風を勉強するには最適 |
封泥 | 簡牘などの文書が送り届けられる途中に開封されることを防ぐため、事前に印章を押して文書を封じた小さい粘土の塊 |
封泥彙編 | 1巻 1931年 民・呉幼潜 封泥557種 |
封泥攷略 ふうでいこうりゃく | 10巻 清・呉式芬、陳介祺 1904年両氏家蔵封泥約700を収め解説をつけたもの 拓影本 |
封泥存真 ふうでいそんしん | 1巻 北京大学研究院文史部編 1934年 掲載の封泥は177 諸侯王属官印・列候属官印・郡県官印の官印三種 |
墳壇刻石 ふんだんのこくせき | 山東省曲阜県の孔子廟の保存 居摂2年 当時の篆書を見られる貴重な資料 |
辺 線 | 朱文印の輪郭線 |
偏刀 | 線の片側だけを刻す刀法。白文印の場合、通常は線の両側を刻す |
ト辞通纂 ぼくじつうさん | 郭沫若 昭和8年東京文求堂刊行 甲骨研究社必見の書 |
夢庵蔵印 | 太田孝太郎 1920年 所蔵の官印・私印など439を収録 |
銘 | 金石器具類などに記念的に施された文字 |
毛鼎 もうてい | 周銅器 台湾台北中央研究院蔵 32行497字 現存金文中の最長文 |
羅振玉 | 1865-1940 金石の大家であり、甲骨文字解読の先駆者 「流沙墜簡」「殷虚書契考釈」「同考釈」「同待問編」「貞松堂集古遺文」 「碑別字」「漢印文字徴」「璽印姓氏徴」など |
落款印 | 作者が名前を押す印。 作品の完成をあらわす |
六書通 りくしょつう | 10巻 明・閔斎伋著 |
遊印 | 文人が使う雅印の一種で、姓名や雅号などではなく、文学や思想などを表現した語句が選ばれることが多いです。 書画の下方に捺されることから押脚印ともいいます。 |
※まだ未完成ですので、今後も随時追加していきます。